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一周年おめでとうございます!
椿さんのお宅から、一周年記念小説をいただいてまいりました!
皆様に差し上げてもいないのにこういうもらうことだけはちゃっかりするという空野が通ります。(ほかの方のリクも持ち帰らなければ…!)
「妖しげな雰囲気漂う男女のチェスしながらの会話」とかいう意味不明なリクエストを押し付けてしまって申し訳ありませっ……ですが応えてくださって感謝感激です!

これからもこんな管理人ですが相手してやってくださいませ…!
... Read more ▼
部屋は薄暗かった。
 窓からの月の光と、ベッドサイドにあるランプからの淡い光だけが部屋を照らしている。窓のカーテンは夜であるにも関わらず全開であり、部屋の中にある三つの窓の内、一つだけからしか月光が入ってきていない。暗いためによく見えないが部屋はそれなりに大きく、この部屋を一人で使っているのならちっとも苦痛にはならないだろう。

 その部屋の真ん中にある小さなテーブル。向かう合うように椅子があり、扉に背を向けて一人の女性が座っていた。ノースリーブに膝まで来る黒いレースのついている漆黒のワンピースを着ており、何かと肌寒い部屋には似合わない服だった。見たものが惚れ惚れとして視線を逸らせなくなるほどの美しい顔で、目の前には誰もいないにも関わらず、妖艶な笑みを浮かべていた。背中に流れる髪はワンピースとの区別がつかないほどに真っ黒で、腰まであるそれは酷く乱れていた。
 女性は美しい白い足を組むと、手に持っていた同じく白い駒を目の前にあるチェスボードに置いた。それから反対側にある黒い駒を掴む。

 それと同時に、


「一人でチェスとは、また退屈なことをやっているな」


 突如後ろからかけられた低い声に驚くこともなければ黒い駒を掴んでいた動作を止めるわけでもなく、女性は何事もなかったかのように黒い駒を一つ前に動かした。
 声をかけたほうの男性はさほど気にした様子もなく、当たり前のように女性の向かい側に腰を降ろす。彼は女性とは反対に白いシャツを着ており、黒いズボンを履いていた。髪は女性と同じくらいに乱れている短い銀髪だったが、十人中十人は振り向くほどの整った顔立ちをしていた。顔には楽しそうな笑みを浮かべてあったが、それは女性に向けられるものではなく、まるで生まれた頃からそこにあるかのような自然な笑みだった。


「貴方に取ってはそうでも、私としては一日の中での楽しみよ」


 妖艶な笑みを浮かべたまま男性を見上げると、男性は何も言わずに笑い返した。傍から見れば恋人にも見えるかもしれないという光景は、どうしてもその薄暗い部屋のせいでそう思うことは出来なかった。


「相手になってもらってもいいかしら、ルアード」
「お安い御用だ、アシュナ」


 そう言ってルアードは微笑むと、反対側の白いナイトが動かされるのを確かめてから、自分のビショップを斜めに滑らせる。その動作にアシュナが少し笑いを零す。


「動きが読めないから相手がいるのは嫌なのよ」
「それではチェスの意味がないだろう」
「そういうことを言う貴方がいるから、一人でチェスをやっているの」


 コン、とアシュナが動かしたナイトがビショップを倒す。彼女はそのままビショップをボードの外側に置くと、挑発するようにルアードを見つめる。彼は相変わらずの笑みを浮かべたまま、今度はクイーンを一気に動かし、アシュナのもう一つのほうのナイトの目の前に置いた。前進していたナイトの周りに駒はなく、どこへ動こうとクイーンに捕まってしまう。
 今の自分の状況とあまりにも酷似していて、アシュナはふふっ、と笑った。ルアードも同じことを考えていたのか、彼女の笑いにいっそう笑みを大きくしてから垂れているアシュナの漆黒の髪をすくう。


「そう、このナイトのように大人しく捕まってくれれば、俺は幸せなのに」
「あっさりと捕まってしまう標的ほど、つまらないものはないわ」


 それからアシュナはナイトを動かした。ルアードのクイーンが届く場所ではあるが、そこに動いてしまうと、今度はアシュナのクイーンに倒されてしまう。その状況に苦笑を浮かべるルアードに、アシュナはすっと顔を近づけた。


「また、一歩下がるしかないわね」
「...そういうことだ」


 首を呆れたように横に振ってからルアードはクイーンを後退させると、アシュナは笑い声を上げて彼の額に口づけた。






_______________


ぬおおおおおおおおおお.....っ
こ、こんなのでもよければ貰ってくれ!><


***
なんという素敵な会話! そしてチェス! 男女!
チェスって賭け事の代表だと思っているのでなかなか妖艶ですなあ。
駄目だ、素敵過ぎて吐血しそう。むしろする。げほおっ!←
背後から呼びかけたルアードさん、ツボにはまりそうです。高貴なお方。
~ド、ってつく男性が高貴な方に思えるのは自分だけですかそうですかww

とにもかくにも、ありがとうございました!
そして一周年、心よりおめでとうございます!
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空野海

Author:空野海
since:2009.3.21
生誕:2月14日

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